いろいろ増えてきた出版の選択肢|書店展開・プリントオンデマンド・電子書籍

書店·POD·電子書籍… 増えてきた出版の選択肢

多くの方は本というと書店にならんでいる本を想像されるかもしれませんが、昨今の本はその限りではないのです。

 

今回は、

  • 書店展開

  • プリントオンデマンド

  • 電子書籍

といった、様々な本の出版方法について紹介してまいります。

記事の目次


    書店展開の本

    昨今少なくなってきたとはいえ、まだまだ日本全国には1万店以上もの書店があります。

    大型の書店もあれば、長年地域に根差してきた街の本屋さんもあります。

     

    こうした書店には常時数多くの本が並んでいます。

    書店の本は出版社がおおむね1,000~10,000部程の本を印刷製本し、大手取次を通して書店に配本して販売されるのが一般的です。

     

    通常の物販では商品を作っても、それを流通・販売してくれる卸売業者やお店を探すのが大変ですが、本の場合は書店への流通の仕組みが整っているのが特徴と言えます。


    ある意味で、全国の書店を広告塔として利用できると考えられますし、出張で地方に行ったときに自分が携わった本が置いてあると少し感慨深いものがあったりします。

    本の流通

    ※上記イラストは一般的なケースであり、一部出版社が書店と直接流通の契約をしているケースもあります。

     

    プリントオンデマンド

    最近注目を集めているのが「プリントオンデマンド」という出版方法です。

    プリントオンデマンドとは、その名の通り、需要に応じて印刷製本する出版方法であるため、そもそも在庫がありません。

    とても無駄のない仕組みになっているのが特徴的です。

     

    一部の大手の書店でもこうした出版方法の取り扱いがありますが、最近では特にAmazonのプリントオンデマンド出版が注目を集めています。

    Amazon上で本を購入すると、印刷製本された本が翌日ぐらいには届いてしまいます。
    (配送状況によっては数日かかることもあります)

     

    そもそも印刷製本しないために在庫が余ることがなく、足りなくなることもないというのが特徴で、これまでの印刷製本の出版方法では考えられなかった出版後の変更もデータを差し替えることで実現できてしまいます。

     

    電子書籍

    昨今、マンガを中心に広がりを見せているのが電子書籍です。


    Kindle(キンドル)などの電子書籍専用のデバイスはもちろん、スマートフォンなどでも気軽に読むことができます。

    そのため、出張などで移動が多いビジネスマンを対象とした本は電子書籍の出版も併せて検討するとよいでしょう。

     

    電子書籍では、書籍内にリンクを掲載してランディングページ等に誘導できるのも特徴です。

    本を読んでくれた読者は、非常に見込み度の高い顧客である可能性が高く、成約へ結びつくケースも多いでしょう。

     

    まれに「電子書籍は誰でも気軽に出版できるから紙の本と比べるとブランディング面では劣る」と主張する出版関係者の方もいらっしゃいますが、私は必ずしもそうとは限らないと考えています。

     

    誰でも気軽に出版できるのは確かにその通りで、おかげで非常にクオリティの低い本が多数存在しているのも事実です。

    実際、表紙を見ただけで中のクオリティが心配になる電子書籍が販売されている様子をあなたも見たことがあるかもしれません。

     

    ただ、クオリティの高い良質な電子書籍であれば逆に高い評価を得られますし、100円~500円程度の安価な価格設定は電子書籍だからこそ実現することができます。

     

    また、Amazonは読み放題サービスも提供していて、読み放題に加入しているユーザーからすれば、実質無料の感覚で本を読むことができます。

    これまで、興味を持ってくれていなかった人にもちょっと読んでみようかなと思ってもらえることも考えられます。

     

    特に

    • ターゲットは顕在顧客であり、自社のサービスの認知度は低い場合

    • ターゲットが潜在顧客で、自社のサービスの認知度は低い場合

    の本であれば電子書籍を広告代わりに出版していく戦略を考えてみるのもよいでしょう。


    参考記事:顧客層とサービス認知度の掛け算で売上アップ企画を考えよう

     

    どこにも流通せずに配布する or 自社のみで販売する

    本を出版した場合、必ずしも流通して販売しなければいけないわけではありません。

    特に最近では、自社内で使うためだけに本を作るケースも増えてきていますし、配布して使う場合には書店を通しての販売をしない企業も多いです。

     

    また、あまり多いケースではありませんが自社のみで販売するケースもあります。

    実際、1万円といった通常の書籍に比べて高価格な価格設定にして、費用回収を図ったり、良質な顧客をふるいにかけるためのフロントエンド商材として本を使うことを検討する企業様もいらっしゃいます。

    通常販売をしていなければ、セミナーとセットにして販売していくといった方法を選択することも可能になります。

    本の出版といえば、3,000部、5,000部といった刷部数で取次大手に流通を委託し、その後全国書店で販売するといったイメージがまだまだ深く根付いています。

    そのため、出版したいと考えて出版社に問い合わせれば、ほとんどの出版社がこの方法を提案してくるはずです。

     

    でも、全国書店に展開すれば、印刷製本に加えて流通や在庫管理にかかる費用、書店営業に関する費用も用意しなければいけません。

    企業出版の場合は、出版目的と照らし合わせて、最も費用対効果の高い出版方法を選択するべきであると頭に入れておきましょう。

     


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    梶田洋平

    出版社ラーニングス株式会社 代表取締役

    慶応義塾大学卒業後、証券会社に入社し法人・リテールの営業活動に尽力。退社後、2017年7月にラーニングス株式会社を設立。はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象とした事業を展開する。これまで自身が著者として出版した本は16冊、読んできたビジネス書は3,000冊以上。

    https://www.learnings.co.jp/
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