企業ビジョンブックの作り方7ステップを弊社制作事例を基に解説

ラーニングスは企業の経営課題を出版で解決する、企業出版サービスをメイン事業として成長してきました。

特に売上や受注率に関する経営課題を得意としており、見込み顧客の懸念を払しょくするコンテンツを本にまとめて出版するといったお手伝いをこれまで多くさせていただいてきました。

しかし、これらの企業出版に加えて、昨今社員への理念の浸透などに関する悩みが増えてきています

これらを解決する一つの方法として、企業ビジョンブックの出版が注目を集め始めています

そこで、今回の記事では

  • 企業ビジョンブックとはどういうものか

  • どのように作ればよいのか

  • 作った後の利用方法の例

などをラーニングスのビジョンブックの例を参考にしながら紹介していきます。

記事の目次

    企業ビジョンブックとは

    「ビジョンブック」とは、企業が目指すべき方向やあるべき姿、また行動指針などをまとめた本のことを指します。

    そもそも企業は、何かを達成することを目指して集まった組織集団です。

    ただ、その組織を構成する社員が何を目指して仕事をしているかわからなかったらどうなるでしょう?

    きっと仕事は退屈でただお金を得るための手段でしかなくなりますし、成果も上がりません。

    それで成り立っていれば問題ありませんが、結局目的なく存在している組織は淘汰されていく運命にあります。

    一方で、企業が目指すべき方向性やあるべき姿について、社員がしっかりと理解できていたらどうでしょうか?

    長期的視野に立って、目的に向かって邁進していく組織集団となり、業績の向上も期待することが出来るはずです。

    企業ビジョンブックは、このように社員の目指す方向をまとめて伝えることで業績拡大を狙ったり、また採用時に使うことで応募者との認識の不一致を防ぐといった目的でつくられます


    企業ビジョンブックについては下記記事でもまとめておりますので、よろしければこちらも参照ください。

    関連記事:企業のビジョンブックとは?メリットからつくり方・活用方法まで徹底解説


    企業ビジョンブックの作り方7ステップ

    ここでは、ラーニングスのビジョンブックの例を参考にしながら企業ビジョンブックのつくり方を紹介してまいります。

    ①ビジョンブックに掲載するコンテンツを決める

    あまりに分厚くて読むのも一苦労となるビジョンブックはあまりおすすめしません。

    それよりも掲載するコンテンツを絞って何度も読み返して使ってもらうのが理想的な使い方です。

    よく掲載されるものとして以下のようなコンテンツがあります。

    • ミッション・ビジョン・バリュー

    • 社員心得

    • リーダー心得

    • 社員ルール

    • ( )年先の会社

    • 社員紹介

    • 社内制度

    • 社長の履歴書

    • 求める人物像

    • 創業からのストーリー

    • 社風紹介エピソード

    • 求める人物像

    • 1on1メモ欄

    • 社名やロゴについて 

    いかがでしょうか?

    何を掲載するべきかについては、企業ごとに異なります。

    もしビジョンブックを作るとしたら何を掲載するのか、一度考えてみて下さい。

    ラーニングスのビジョンブックでは

    • ミッション・ビジョン・バリュー

    • 社員心得

    • ( )年先の会社

    • 創業からのストーリー

    • 1on1メモ欄

    を用意しました。

    また、新入社員から疑問が出てくる可能性も想定して「ミッション・ビジョン・バリューがそもそもどんなものであるかについての解説」も掲載しています。

    ②制作した後の使い方を考える

    企業出版においてはもちろんのこと、企業ビジョンブックも作ることが目的ではありません。

    企業ビジョンブックの場合は例えば

    • 採用活動がうまくいかない

    • 組織が機能していない

    • 社員が指示しないと動いてくれない

    • 社員の成長意欲が低い

    • コミュニケーションがあまり取れていない

    • モチベーションが低い

    • 人が定着しない(離職率が高い)

    • 管理者の育成ができない

    といった人材に関する課題を解決することが目的となります。

    そのため、制作前から完成後の活用方法を考えなければいけません

    ラーニングスのビジョンブックの場合は、毎月実施する上司(社長)との1on1面談時に活用することを想定してビジョンブックを作りました。

    そのため、メモ欄を用意したり、持ち運びしやすいようにノートサイズにして薄い中綴じ製本としました。

    ③インタビュー取材等を実施する

    ビジョンブックは基本的には経営者のヒアリング取材をベースにライターが原稿を執筆して完成を目指していきます。

    ただ、場合によっては部門長などにもインタビュー取材を実施したり、社員へのインタビューをすることもあります。

    制作過程も理念の浸透に大変効果的というお声をいただいたこともあり、ラーニングスでも制作段階で何度も社員に目を通してもらいながら完成を目指しました。

    ④ライターがまとめる

    プロのライターが伝わりやすい原稿にまとめてくれます。

    文体等については、あらかじめライターさんに伝えておきましょう。

    ⑤編集、校正、DTP作業

    1~2カ月ぐらいを目安に、ライターさんが原稿としてまとめてくれます。

    でも、この段階でも多少手を加える必要はあります。

    場合によってはイラストや図、表を入れたりと工夫して、少しでも経営者の想いが伝わるビジョンブックを目指して手を加えていきましょう。

    弊社の場合は1on1の実施のためのノート欄を巻末に30ページほど掲載しました。

    ⑥表紙デザイン等が決まれば完成

    大事なのが表紙デザインです。

    とはいえ、ビジョンブックは不特定多数の人が読むものではなく、社員や就職希望者など特定の人が読むものです。

    企業のコーポレートカラーをベースにしたシンプルなデザインを好まれる企業様がほとんどですが、マスコットキャラクターを入れたり、社員全員で記念写真を撮って掲載するというのもよいでしょう。

    ラーニングスは、シンプルなデザインを採用しました。

    ⑦活用!活用!活用!

    何度もしつこいようですが、企業ビジョンブックは作ることが目的ではなく、人材に関する課題を解決することが目的です。

    その目的を達成するためには活用しなければいけません。

    会議時に読み合わせをしたり、社員同士の1on1を実施してもらうなど徹底的に活用していきましょう。


    以上が、企業ビジョンブックの完成までの7ステップです。

    社員数が少ない段階であれば、経営者から社員に直接話をすれば事足りるかもしれませんが、成長して社員数が増えていくことを想定すると直接伝え続けるのにも限界があります

    また、事業承継後の経営者には特にビジョンブックがおすすめです。

    先代がカリスマ的な存在であるがために、社員に自分の想いが通じないということもあるかもしれません。

    ただ、先代を慕っていた社員にも自分の想いや目指すべき方向を伝えなければ業績向上は見込めないのではないでしょうか?

    企業ビジョンブックが全てを解決するとは限りませんが、社員に携わってもらいながら制作し、完成後はコミュニケーションツールとして活用してみませんか?

    まずは、ラーニングスのビジョンブックをお見せして、イメージを膨らませていただくのもよいかと思います。

    企業ビジョンブックについての貴社からのお問い合わせを、心よりお待ちしております。



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    梶田洋平

    出版社ラーニングス株式会社 代表取締役

    慶応義塾大学卒業後、証券会社に入社し法人・リテールの営業活動に尽力。退社後、2017年7月にラーニングス株式会社を設立。はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象とした事業を展開する。これまで自身が著者として出版した本は16冊、読んできたビジネス書は3,000冊以上。

    https://www.learnings.co.jp/
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