マイクロM&A士協会様
事業内容:小規模M&Aの支援
出版の目的:ブランディング、「想い」に賛同するビジネスパートナーの獲得
今回は、2022年10月にラーニングスより『無責任廃業~小規模事業こそM&Aを目指しなさい~』を出版していただいたマイクロM&A士協会様の出版事例を紹介します。
マイクロM&A士協会は、全国の中小企業の事業継続の選択肢の一つとしてM&Aを検討してもらうことを目指しています。
その実現のために全国の税理士事務所を集めて日夜ノウハウを共有するなどしながら支援を実施し、事業承継の問題解決に努めています。
今回は代表であり税理士でもある都鍾洵氏が、
小さな会社であっても価値があること
また、規模が小さくても事業承継ができること
廃業よりも事業継続することが社会のためによいこと
等を一冊の本にまとめました。
記事の目次
一冊目は広告代わりの本を出版
著者の都鍾洵氏は税理士ですが、実は以前(2021年4月)もラーニングスから本を出版していただきました。
その本は『「事業再構築補助金」完全攻略マニュアル~当社独自の採択の○○方程式も大公開~』で、事業再構築補助金の要項が政府から発表されてからわずか1週間ほどでの出版となりました。
これは、Amazonのプリントオンデマンドというシステムを利用したために実現できた出版方法で、ほとんどの部分の原稿執筆を既に終えており、要項が出され次第、変更が必要となる箇所のみを書き変えてすぐに入稿するという方法を採ることでスピード出版を実現しました。
今まさに知りたいこと、これから間違いなく知りたい人が増えるであろうことを一冊の本にまとめて、スピーディーに出版した前作はマーケティングの考え方で本を出版したことになります。
一方で、今回は一冊の本を1年ぐらいかけて作りました。
広告代わりにスピーディーに本を出版する方法もあれば、ブランディングを実現しながら長く使える本を出版するという方法もあるのです。
これが、本の面白いところで、目的やターゲットによって様々な出版方法が存在します。
今回の本はAmazon限定ではなく、全国書店展開で出版した理由
前回の本はAmazonのプリントオンデマンド限定での出版にすることでスピーディーな出版を実現しましたが、今回の本は全国の書店に並べてもらう形での出版としました。
これは、一過性の広告的な使い方ではなく、長期的視野に立った使い方を目指したためです。
というのも、前回の本の場合は、事業再構築補助金に関連する本を検索等で探して見つけてもらえることが想定できます。
一方で、今回の本の場合、マイクロM&Aという言葉自体がまだ有名な言葉ではなく、そもそもこれから多くの方に知っていってもらうために本を出版しています。
そのため、全国書店展開として書店にふらっと立ち寄った人に「ん?なんだろう?」と思って手に取ってもらえるような展開方法を選択することになりました。
想いを伝えて支援を広げる
本は出版後にどのように使っていくかを考えておくことも大切です。
今回の本の中では、マイクロM&Aがどんなものであるかなどを初心者向けに解説していますが、それに加えて伝えたかったは何と言っても
価値のある事業が後継者不足のためになくなっていってしまっていること
小規模であっても廃業ではなく事業承継という手があること
そしてそれが税理士であれば支援できること
といった「想い」です。
小規模な事業はお金があまり儲からないこともあってM&A支援する会社が少なく、結果として後継者不足で廃業となってしまうケースが少なくないという事実があります。
そのためマイクロM&A士協会は本を通じて「想い」を発信し、それを支援できるのに良好な立場にある税理士を集めていくという作戦を考えて実行しているのです。
また、著者の都氏は、出版後は本と連動したセミナーも企画してさらにマイクロM&Aを広める活動に力を入れていっています。
本は出版することがゴールではなくスタートとして捉え、出版後には本をツールとして活用しているお手本のような出版戦略と考えることができるのではないでしょうか。
企業出版は広告とは違う戦略で
今回の事例のように、同じ著者が2冊の本を出版するとしても、取るべき戦略は異なっています。
広告として使うのか、長期的なブランディングとして使うのか、探してもらえる本なのか、興味を持ってもらうための本なのか、企業出版に取り組む際にはぜひ考えてみてください。
出版はゴールではなくスタート、今後の3冊目、4冊目の出版も楽しみです。
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