【新規顧客開拓】まずは顕在顧客を狙った本をつくるべき理由

以前、企業出版で売上アップを実現するための出版企画の考え方として顧客の見込み度合いとサービス認知度の組み合わせで考える方法について紹介しました。

その中で、特に1タイトル目に取り組む出版企画の例として、顕在顧客に認知度が高いサービスを売ることを目的とした出版企画をおすすめしましたが、今回はこの部分について、さらに深堀りしていきたいと思います。

記事の目次

    間違いだらけの企業出版

    これまでにラーニングスが出版のお手伝いをしてきた企業を見てみると、BtoB領域の事業を展開するベンチャー企業様が多いです。

    業界の中で後発でありながら成長中という点がベンチャー企業の特徴で、多くの企業様から売上アップのための本の出版を考えているという相談をいただきます

    ベンチャー企業が売上アップを狙う場合、新規顧客開拓と既存顧客の取引拡大が必要になります。

    そして、当然ですが売上アップを目的として企業出版に取り組む際にもこの

    • 新規顧客の開拓

    • 既存顧客との取引拡大

    の2点のいずれかを目的にすることを忘れてはいけません。

    当たり前の話じゃないかと思われるかもしれませんが、実は出版プロジェクトに取り組むと、この目的を忘れてしまうケースが多いのです。

    最初は売上アップに直結する目的を意識していたはずなのに、プロジェクトが進むにつれて

    「ベストセラーのあの本と同じような構成にしたい」

    「かっこいい装丁にしたい」

    「たくさんの人に手に取ってもらえる、売れる本を作りたい」

    となってきてしまうケースが実は結構多いのです。

    確かにせっかく出版するのであれば売れる本を作りたいという気持ちが出てきてしまうのも分かりますが、ベストセラー=売上アップではありませんし、狙ってベストセラーにできるほど出版の世界は甘くはないのです。

    顕在顧客に配ることを前提とする理由

    売上アップ実現のために、新規の顧客開拓を狙う企業出版について考えてみましょう。

    この場合、

    ①本を見つけてもらう

    ②買ってもらう

    ③読んでもらう

    ④問い合わせをもらう

    というステップを考えるのが自然かと思いますが、実はこのステップはなかなか実現が難しいので注意が必要です。

    そもそも、出版業界は毎日200タイトル以上の新刊が出ると言われていて、狙った人に見つけてもらうのがものすごく難しいのです。

    また、①の見つけてもらうというステップが実現できたとしても②の買ってもらうという2番目のステップがあります。

    あなたが本を買うときについて考えてみてください。

    本を買うときはあらかじめ「こんな本欲しいな」と目的を持っていて、それに合致した本を買うことが多いはずです。

    もちろん、書店でたまたま見つけて本を買うケースもありますが、売上アップのための本は成約にスムーズにつなげるためのつくりを優先するため、買いたいと思ってもらいやすいわけではありません。

    では、どうすればいいのかというと顕在顧客に配るという方法をおすすめします。

    顕在顧客に読んでもらうことができれば、その本をいただいた企業の担当者に問い合わせをするというのは普通の流れです。

    お気づきかもしれませんが、自身で本を見つけて買った場合に比べて直接本をもらった場合の方が問い合わせまでの流れがスムーズで、①と②のステップを超えていきなり③のステップからスタートすることができ、結果として売上につながりやすいと言えるでしょう。

    本を見つけて買ってもらうよりもまずは顕在顧客に直接手渡すか郵送することをまずは考えてみてください。

    さて、次の問題は本を配るその顕在顧客がどこにいるかです。

    まずは失注客リスト

    まず考えるべきは、これまで商談をしたけれど失注となってしまった見込み顧客です。

    • 費用面が合わなかった

    • タイミングが難しかった

    • 他社に決めてしまった


    といった理由が失注の理由として考えられますが、商談の段階まで言っている時点で何かしらの興味があったことが想定でき、失注の理由さえ解決できれば成約につながる可能性があります。

    費用面が合わなかった場合でも本を読むことで費用対効果を感じてもらえるかもしれません。

    本が本棚にあれば、ふとした瞬間に本を見て思い出して連絡をくれたり、お渡ししたときのタイミングがよければもう一度改めての商談が実現する可能性もあります。

    他社に取引を決めてもその取引先との関係がうまくいっているとは限らず、本を読んでやはりこちらの会社と取引しようということになるかもしれません。

    まずは失注客に本を配って新規取引開始を狙う、これが売上アップのための企業出版で最初に目指したいストーリーです。

    見込み顧客リストを集めて読んでもらおう

    本を出版したらまず失注客に配ることをおすすめしますが、とはいえこれからのすべての取引での失注を待つ必要はありません。

    失注が決定する前、つまり商談前や商談後に検討してもらうために渡しするのも有効な利用方法です。

    本の情報量はセミナーで考えると、6~8時間分ぐらいになります。

    これだけの情報量を見込み顧客に届けられるとしたらどうでしょうか?

    きっと成約率の大幅な向上が期待できるはずです。

    もちろん,これを実現するためには見込み顧客のリストの準備も大切です。

    まれに見込み顧客獲得のために本を出版したいという方もいますが、見込み顧客獲得よりもその見込み顧客を成約に結び付けるために本を出版した方が効率が良いものです。

    見込み顧客はWEBマーケティング等を駆使して獲得してリスト化し、そのリストに本を配って読んでもらうという施策がおすすめです。

    なお、誤解のないようにつけて加えておきますが、見込み顧客の開拓ができないわけではありません。

    実際、本を読んで問い合わせをしてくれる見込み顧客は、かなりサービス購入に前向きであるケースが多いものです。

    ただ、本は見込み顧客をゼロから開拓するよりも見込み顧客の成約率向上を狙った方が効果を発揮しやすいと言えるでしょう。

    アップセルやクロスセルを実現しよう

    ここまで新規顧客の開拓、特に見込み顧客をスムーズに成約につなげるために本を活用することをおすすめしてまいりましたが、売上アップを実現するためにはアップセルやクロスセルを駆使することも考えなければなりません。

    既存顧客が取引をさらに拡大してもらうことができれば、新規顧客開拓よりも効率的に売上アップを実現することが可能になります。

    新規顧客開拓のための本と既存顧客との取引拡大のための本、両方を出版していくという戦略もあれば、ベンチャー企業の場合はまずは新規顧客開拓に絞って多数の本を出版していくという戦略を考えるのもおすすめです。

    まずは一度ご相談いただけましたら幸いです。

    共に成長していけるベンチャー企業様からの問い合わせ、心よりお待ちしております。

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    梶田洋平

    出版社ラーニングス株式会社 代表取締役

    慶応義塾大学卒業後、証券会社に入社し法人・リテールの営業活動に尽力。退社後、2017年7月にラーニングス株式会社を設立。はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象とした事業を展開する。これまで自身が著者として出版した本は16冊、読んできたビジネス書は3,000冊以上。

    https://www.learnings.co.jp/
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