本を買ってもらおうとすると失敗する!?配布するという手段をおすすめする理由

本を配布するという 手段をおすすめする理由

以前のブログで、企業ごとに異なる

  • ターゲットが潜在顧客か顕在顧客か

  • サービスの認知度が高いか低いか

の組み合わせでどんな出版企画にすべきか解説しました。

参考:顧客層とサービス認知度の掛け算で売上アップ企画を考えよう

ただ、大切なのは本を作ることではありません。

もちろんそれも大切なのですが、出版後にどう使っていくかで成果は大きく分かれます

それこそ、同じ本でも出版後の使い方で成果には非常に大きな差が出るのです。

今回は、具体的な企業出版の例を挙げながら、効果的な本の活用方法をご紹介していきます。

記事の目次

    本はできた後こそが大切

    出版についてお話しする前に、コーポレートサイトの制作(リニューアル)を例にとって考えてみましょう。

    初期段階では、問い合わせを増やすことを目的として考えていたとします。

    この場合、チャットボットを用意したり、問い合わせまでの導線がスムーズなコーポレートサイトを完成させる必要があるでしょう。

    でも、見た目や細部に集中しはじめると、いつの間にか作ることそれ自体が目的となってしまっている可能性があるのです。

    その後スタイリッシュで見栄えの良いコーポレートサイトが出来れば、満足度が高くなってしまうのもうなづけますが、でも大切なのは問い合わせが増えるかどうかです。

    いくらかっこよいコーポレートサイトができても、誰も見てくれなければ問い合わせが来ることはありません。

    そして、実は企業出版のプロジェクトでも同様のことが起きやすいのです。

    本づくりのプロジェクトをしているうちに

    「かっこいい装丁の本を作りたい」
    「あのコンテンツもこのコンテンツも原稿に入れたい」

    となって、結局本が出版された時点で満足してしまうのです。

    「あれ?企業出版に取り組んだ目的ってなんだっけ?」

    となりますよね。

    ラーニングスでお手伝いするクライアントもこうしたケースは少なからずあり、満足度は高いかもしれませんが結局成果が出なければリピーターとして利用してもらいづらいです。

    企業出版もコーポレートサイトと同様、できた後こそが大切なのです。

    参考記事:知らないものは買わないという当たり前すぎる前提

    とにかく読んでもらわなければ意味がない

    「では、どうすれば?」という話に移る前に、あなたが本を読むときのことを考えてみてください。

    あなたは書店で本を買って読むときには、どのような行動パターンを取るでしょうか?

    今回は出版後に商談アポやセミナーへの参加など、本を読んだ後に具体的な行動をとるところまで想像してみましょう。

    おそらく

    1. 本を見つける

    2. 見つけた本を買う

    3. 本を読む

    4. 行動に移すor移さない

    といった行動パターンとなるはずです。

    では、あなたが狙った読者ターゲットがこの行動パターンを取って最後の

    4.行動に移す

    というところまでたどり着くとなるとどう思うでしょう?

    おそらくすごく難しい話だと思うはずです。

    実は、本は1日に200タイトルほど出版されます。

    1か月ではなく1日でこれだけのタイトル数の本が出版されるわけですから、読んでもらいたい読者ターゲットにまず見つけてもらうことがいかに難しいことであるか理解できるはずです。

    この前提となると「そうしたら見つけてもらうために一生懸命宣伝しないといけないな」と考えるかもしれません。

    もちろん、それは正しいかもしれませんが、やはり狙った読者ターゲットにずばり見つけてもらうのは困難ですし、運よく目に入ったとしてもその後に買ってもらうという大きなハードルがあります。

    ネットで無料で得られる情報があふれている今、1,500円~2,000円のお金を出してもらうというのは、簡単な話ではないのです。

    • 見つけてもらうこと

    • 買ってもらうこと

    が難しいといなると、その先の読んでもらうことはおろか、行動に移すところまでたどり着くのはかなり至難の業となります。

    配布して読んでもらい、その後連絡して売上につなげていこう

    では、どうすれば

    • 見つけてもらうこと

    • 買ってもらうこと

    という2つのハードルを越えることができるでしょうか?

    これが、本を配布して使うという方法です。

    配布は、営業活動の際に手渡しするだけとは限りません。

    • 検討中の段階の顧客に郵送する

    • 過去に失注となった失注客に郵送する

    • ウェブ広告を出稿して無料プレゼントキャンペーンを実施する

    • 想定した読者ターゲットの法人リストを入手して本をDM送付する

    といった施策を考えて実行していきます。

    あくまでも買ってもらうのではなく配るというところがポイントです。

    見込み顧客や失注顧客、場合によってはウェブキャンペーンやDMで配布することによって

    • 本を見つける

    • 見つけた本を買う

    という2つのハードルを、まず越えることができます。

    また、読者ターゲットの興味、関心と一致する出版企画であれば次の段階の

    ・本を読む

    というハードルもクリアできる可能性は高く、仮に読んでもらうことができなかったとしても、1,500円~2,000円程度の本をもらったという印象は残ります。

    営業でよく使われる心理効果の一つとして返報性の法則というものがありますが、人は何かをしてもらうと「こちらも何かお返しをしないといけないな」という気分が起きやすくなるという効果も期待することができます。

    配布して読んでもらうことができれば一安心というわけではありません。

    最後の

    ・行動に移すor移さない

    という段階が残っています。

    そして、ここもまたハードルが高いのも事実です。

    これまであなたが本を読んだ後にどんな行動をとってきたのかイメージしてみてください。

    おそらく、本で読んだ内容を参考にしながら自身でできることから行動に移していったという過去はあるかもしれませんが、

    • 問い合わせをした

    • セミナーに参加した

    といった、成約につながるような行動をすぐにとったというケースは必ずしも多いわけではないのでしょうか?

    実際、本を読んでその著者に連絡を取るというのはハードルが高いというのは定説となっています。

    せいぜい本の中に無料で配るダウンロード資料の告知などを入れておいて、ダウンロードしてくれた人をリスト化していき、その後のセミナーや商談の案内をしていくという流れが一般的です。

    実際、私も本の中に記載しているQRコードを読み込んで、資料をダウンロードしたという経験はあります。

    もちろん、私も経験がありますし、本を読んでくれた方は非常に優良顧客になりやすい見込み客ですから、書籍内に資料ダウンロードのQRコードを記載することはおすすめします。

    でも、配って使っていることを前提とした場合、すでに配った人の連絡先を知っているケースがほとんどです。

    ですから、読み終わったころか渡したタイミングで商談のアポやセミナーへの参加を促しましょう

    特に商談のアポが取れると、商談の日までに本を読んでくれているケースも多く、成約の可能性がかなり高まった状態で打ち合わせをすることが可能になります。

    参考記事:BtoBの新規開拓を効率的に実現できるブックDMとは?

    おわりに

    本を買ってもらうことを目的としてただ本を出版した場合に比べて、最初から配って使うことを前提とした場合の方が結果として売上アップにつながりやすくなることをイメージしていただけたでしょうか?

    本を知ってもらい、買ってもらうために広告やウェブマーケティングに費用をかける企業もいますが、必ずしもおすすめはできません。

    そうした費用は興味がある人のリスト獲得に回して、獲得したリストに本を配って読んでもらい、連絡を取って行動してもらうという施策を考えてみてはいかがでしょう。

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    梶田洋平

    出版社ラーニングス株式会社 代表取締役

    慶応義塾大学卒業後、証券会社に入社し法人・リテールの営業活動に尽力。退社後、2017年7月にラーニングス株式会社を設立。はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象とした事業を展開する。これまで自身が著者として出版した本は16冊、読んできたビジネス書は3,000冊以上。

    https://www.learnings.co.jp/
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