企業出版で手を組む出版社の選び方|売上アップのノウハウを持っている出版社を探そう

企業出版のプロジェクトに取り組む際には、出版社と手を組むことになります。

この場合、どんな出版社と手を組むかによって、完成する本は大きく異なることになります。

また、費用面だけ見ても十人十色、各出版社でサービス内容は少しずつ異なるので是非慎重に選ぶようにしてください。

もちろん、安いところがダメで高いところが良いというわけではありません。

今回の記事では

  • 大まかにどんな出版社があるのか

  • 出版社を選ぶ際に知っておくべきこと

  • 企業出版を行うにあたり大切になる考え方

について紹介していきます。

関連記事:企業出版の会社を比較する際に注意すべき8つのこと

記事の目次



    大手出版社の場合

    名前を聞けば誰でも知っているような大手の出版社でも企業出版サービスに取り組むケースが増えてきています。

    大手出版社の場合、出版社自体が有名であることもあり、「●●社から本を出した」ということが一つのブランディングになるというメリットがあります。

    大手出版社で企業出版に取り組むクライアントはこちらも大手企業が多く、上場企業や医療法人などが多いです。

    費用は高額となりやすいですが、新聞広告への掲載や特定の書店でイベントを打つといったプランなどを用意している出版社もあります。

    自費出版専門の出版社の場合

    自費出版専門の出版社は、著者側が用意した原稿を出版してくれる出版社です。

    どちらかというと小説、句集、写真集やエッセイなどの作品づくりのイメージが強いのが自費出版専門の出版社で、執筆のサポートはそこまで期待しない方がよいかもしれません。

    クライアントは個人や個人事業主の方が多く、費用はかかりますがハードカバーにしたり箔押し加工など装丁へのこだわりにも対応してくれる出版社が多いです。

    印刷会社系列の出版社の場合

    価格競争や燃料などの資源の高騰など、逆風が吹いていることもあり印刷会社が出版部門を立ち上げるケースが増えてきています。

    先ほどの自費出版専門の出版社と提供するサービスは似ていますが、自費出版の会社は専門の編集担当者がいることが多い一方で、印刷会社系列の出版社は編集や校正に関してはサービスが不十分なケースもあるので注意が必要です。

    企業出版専門の出版社の場合

    企業出版に取り組むのであれば、企業出版専門の出版社を利用することをおすすめします。

    というのも、他の出版社は本を作ることを第一目的としていますが、企業出版専門の出版社は経営課題の解決を第一目的としているため、本の作り方が異なるためです。

    注意点としては、企業出版専門を謳っている出版社でも、得意分野が少しずつ異なる点です。

    ブランディングをアピールする出版社もあれば、弊社ラーニングスのように売上アップをアピールしている出版社もあります。

    選ぶ際には、自社の目的と手を組む出版社の強みが合致しているかどうかについても確認すると、より成功の確率が高まるでしょう。

    関連記事:なぜ企業出版専門の出版社を選ぶべきなのか


    出版社は本づくりに長けているが売上アップのノウハウは別モノ

    本づくりを進めるとなると出版社と二人三脚となってプロジェクトを進めていくことになります。

    そして、企業出版のプロジェクトがうまく行くかどうかは、出版社と良好なパートナーシップ関係が構築できるかが生命線となります。



    基本は企業出版を専門としている出版社を選ぶことをおすすめしますが、企業出版専門を謳っていても、実は企業出版は片手間で、商業出版を主として事業展開しているケースもあります。

    そうした出版社は、売れるための本を作るという意識で本づくりに取り組むことになります。


    もちろん、それで売れる本になればまだいいかもしれませんが、それがそこまで簡単ではないのは周知のとおりです。

    また、仮に売れたとしても売上に結び付かなかったり、そもそも売れないという事態になると、もう企業出版には取り組まないと考えるようになってしまうものです。

    売れる本づくりと、売上アップにつながる本づくりは別物で、売上アップにつながる本づくりは本をツールとして考える必要があります。


    企業出版の本はあくまで集客商品

    企業出版で本をつくる際に重要な考え方は、「本はあくまでフロントエンド(集客のための商品)である」ということです。

    これは、通販会社がまず目玉商品を激安価格で販売するのと似ています。

    激安価格で販売された商品で顧客が満足したらどうなるでしょう。

    その後、送られてくるカタログを見てさらに別の商品も購入したいと考えるかもしれません。

    激安価格で販売することで、通販を利用する顧客のリストを得ることができます。

    最初の激安価格の商品では利益が出なかったとしても、購入者リストを活用することで別の利益の出る本当に買ってもらいたい商品を買ってくれるという考え方です。

    企業出版でもこの考え方が大切で、顧客の満足を生み出して信頼を獲得するのが本の役割です。

    一方、書店に並んでいるような商業出版の本の場合は、本自体での利益、つまりいきなり利益を狙う考え方です。

    言ってみれば、一番買ってもらいたい商品が最初に出てくるわけで、これはなかなか買ってもらいづらいのが現実です。

    もちろん、売れる本を作ることがブランディングにつながるという考え方もありますので一概にダメとは言えませんが、BtoB事業や高額商材を販売する場合には本はあくまでも信用や満足を生み出すツールと考えるべきです。


    出版社選びは本当に大切ですので、いくつか話を聞いて相見積もりをした上で選んでいくことを強くおすすめします。

    関連記事:出版しても本業の売上が必ずアップするわけではない理由

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    まとめ

    以上、簡単にどんな出版社があるのかについて解説しました。

    企業が出版に取り組む際には基本的には企業出版専門の出版社がおすすめですが、その中でも得意分野やサービス、価格設定は大きく異なります

    出版社の規模の差によるところもありますが、サービスの提供価格が2倍、3倍と大きな差となるケースも少なくありません。

    出版プロジェクトはそれなりに費用がかかり、また会社の成長戦略にも影響を与えるため、選ぶ際には1社を決め打ちするのではなく、よさそうだなと思った出版社を2~3社ピックアップして提案を聞いてみるとよいでしょう。

    目的に合わせて出版社を選ぶことが、もっとも重要です。




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    梶田洋平

    出版社ラーニングス株式会社 代表取締役

    慶応義塾大学卒業後、証券会社に入社し法人・リテールの営業活動に尽力。退社後、2017年7月にラーニングス株式会社を設立。はじめて本を出版する企業や個人事業主の方を対象とした事業を展開する。これまで自身が著者として出版した本は16冊、読んできたビジネス書は3,000冊以上。

    https://www.learnings.co.jp/
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